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「高い塗料=良い」とは限らない理由
──後悔しない外壁塗装のために知っておきたいポイント──
外壁塗装を考え始めると、誰もが一度は「高い塗料のほうが長持ちして良いのでは?」と考えます。
しかし、実際には “高い塗料=良い塗料” とは断言できません。
ここでは、その理由と、後悔しない塗料選びの考え方をわかりやすく解説します。
■ 1. 住宅環境が違えば“最適な塗料”も変わる
塗料は目的によって性能が大きく異なります。
たとえ高級塗料であっても、住宅の環境に合っていなければ性能を発揮できません。
- 日差しの強い地域 → 耐候性の高い塗料が適正
- 沿岸部(塩害) → 塩分に強い塗料が必要
- 日陰が多い家 → カビ・苔対策が重要
- 築年数の浅い家 → そもそも高価な無機塗料はオーバースペックなことも
住宅の条件に合わない塗料を選ぶと、せっかくの高級塗料も性能を十分に発揮できません。
■ 2. どんな塗料も“施工品質”で寿命が変わる
実は、塗料の性能を最大限に引き出すのは 施工品質 です。
- 下地処理が甘い
- 規定の塗布量を守らない
- 乾燥時間を短縮する
- 洗浄が不十分なまま塗る
こうした不適切な施工があると、
高価な塗料であっても、耐久年数は大きく低下してしまいます。
逆に、中価格帯の塗料でも、
丁寧な施工であれば長持ちする場合が多くあります。
■ 3. “値段=耐久年数”ではない
一般的に、塗料は価格が上がるほど耐久性も高くなる傾向がありますが、
必ずしも 価格差ほどの耐久差 があるわけではありません。
また、長期的な暮らし方によっては、
高級塗料が「費用対効果の悪い選択」になるケースもあります。
- 10年以内に住み替え予定
- 20年後に外壁張り替えを予定
- 屋根と外壁の寿命を合わせたい
- メンテナンス周期にこだわりがない
このような場合、シリコン塗料やラジカル制御型塗料が
コストと性能のバランスに優れており、実は最適な選択になることが多いです。
■ 4. 誰にとっての“良い塗料”かが大事
結局のところ、良い塗料とは 「価格」ではなく「あなたの家と生活に合う塗料」 のことです。
- 家の立地
- これからの生活プラン
- メンテナンスの考え方
- 塗装にかけられる予算
- 家の全体の耐久サイクル
これらを総合的に考えて、最も合理的な塗料を選ぶことが「失敗しない塗装」につながります。
■ まとめ
高い塗料は魅力的ですが、それだけで良い塗装にはなりません。
環境に合わせた塗料選び
丁寧で確実な施工
長期的な費用対効果
この3つを基準に判断することが大切です。






